警察を『模範的』と賛美・神格化していた20代男が職質対応きっかけに1ヶ月で『反警察思想』に豹変→Twitterで『法律犯す!』とイキリ挑発→警察車両へ衝突繰り返し緊急逮捕されるまで

先日の大阪結婚詐欺男の事件に続いて、またもやコジれ勢が暴れている。

【文春スクープ】『本物の大阪府警の制服を着た詐欺師』が女性騙して195万円詐取!制服は『親族の現職警察官』から盗まれていた……

白昼突然の凶行。いったい何があったのか。3月31日、愛知県在住の20代の職業不詳の男性が東京都内で自分の車を警視庁のパトカーに何度もぶつけ、その場で緊急逮捕されたのだ。男性はパトカーに衝突する前、一般車両にも衝突して逃走。警察に追跡されていた模様だ。

男性のTwitterアカウントはすでに特定済み。”衝突事故”当日の31日には異様な投稿をしていたことも明らかになっている。

それによれば『自分はアメリカへ行く』とか『悪魔』などの意味不明な書き込みのほか『警察なんか怖くない。逃げ切ってやる』という犯行予告らしきもの、男性による警察への挑発とも受け取れる文言が書き込まれていた。

フジテレビFNNのニュース報道より。パトカーは前部が大きく破損し、走行不能になったという。

事件当時の様子

警察の停止要請を受けた男性の白いトヨタ・クラウンは一旦は停止。しかし、やにわに後退するとそのままパトカーに衝突してしまう。

愛知から東京にやってきて焦ってしまったのだろうか。いや、そうではなかったようだ。男性は少し前、一般車両と衝突を起こし、そのまま逃げていたと報じられている。警察は男性に事情を聴くべく、男性の車を停止させようとしていたのだ。つまり、この衝突は意図的。

フジテレビFNNのニュース報道より。警視庁の小型警ら車が男の運転するトヨタ・クラウン(GXS12)を追尾していた様子だ。

衝突後、男性は逃走。追尾するパトカーに対し、男性はまたもや”ぶっこみ”を仕掛ける。二度の衝突でパトカーはついに自走不能に陥った。

これでよく被疑者の男性は発砲を受けなかったものだ。男性は現場から逃走し、数キロ離れた杉並区和泉で公務執行妨害の疑いで緊急逮捕。その様子は撮影され拡散されているが、それによれば、白バイ隊員を含む数名の警察官によって男性が制圧されている様子。

男性は力なく崩れ落ちるかのように警察官に倒されると、とくに抵抗する様子もなく、そのまま制圧された。

男性を乗せたパトカーが警察施設へ到着して降車する際、待ち構えて居並ぶ多数の警察官。その目はどれも冷めた目つきだったことのが印象深い。『警察に歯向かうもの』には、そのような姿を報道のカメラに晒し、国家権力をお茶の間の国民にハッキリ示せ、と待ち構えた捜査員らが上層部に指示されたかは不明だ。

男のものとみられるツイッターアカウントに残された異様な書き込みの数々

前述のとおり、看過できないのは事件前に男性が書き込んだ犯行予告とも取れる書き込みの数々。『もう警察は嫌いだから法律を犯す』・・・そんな投稿が男性のものとみられるアカウントに複数残されているのだ。

警察車両と同じトヨタ・クラウンを愛車とすることで『社会規範者』を誇示か?

ただ、男性は以前まで組織としての『警察』や、その構成員である『警察官』に対しては嫌悪どころか、むしろ『模範的な行動をしている』として両手で賛美、神格化していた様子だ。

男性は今年2月8日、自分の愛車であるトヨタ・クラウンの画像を警察のクラウン・パトカーやタクシーのクラウンの画像と並べ、以下のように投稿。

利益の追求は、人を大切にできません。

警察は模範的な行動をしています。

真面目な人でないとこのような車は耐えられません。

引用元 Ryota Fukaya@Rsan1030

自分の乗るトヨタ・クラウンを引き合いに出し、自分が(警察と同じ)模範的な行動をする人間であるかのようなことを誇示するような書き込みと言えそうだ。

男のTwitterより。『利益の追求は人を大切にできない』という書き込み。

また『利益の追求は、人を大切にできません』という気になる書き込みも。しかし、これは『警察』に対してというより、”利潤追求”に走る私企業『トヨタ自動車株式会社』に対する皮肉ではないか。

トヨタといえば、言わずもがな、『トヨタ生産方式』が挙げられる。

トヨタ生産方式は、「異常が発生したら機械がただちに停止して、不良品を造らない」という考え方(トヨタではニンベンの付いた「自働化」といいます)と、各工程が必要なものだけを、流れるように停滞なく生産する考え方(「ジャスト・イン・タイム」)の2つの考え方を柱として確立されました。

引用元 トヨタ自動車公式サイト

これこそ”利潤追求”の考え方にほかならず、このトヨタのやり方は多くの私企業、それに官公庁も賛美し取り入れている。彼の居住地はまさにトヨタのお膝元である愛知県。何か意味深と思うわけよ。

なお、この不良品を作らないトヨタ生産方式は一時、学校教育現場における管理教育を一部の教育評論家が批判する際に、よく『トヨタ式管理教育』というようなフレーズで登場したことを筆者は記憶している。ただ『トヨタ式管理教育』なるものが実際にあるかどうかは筆者は知らない。ゆたぼん。

いずれにせよ『クラウンに乗る人間は模範的』という、思わず失笑してしまう思想を彼は抱いているように思えるが、その真意は不明。

実は筆者の個人的な感想として以前『クラウンに乗った人間でまともな人間を見たことがない』と投稿したことがあるが、まさに彼と筆者とは真逆の考え方のようで感慨深い。当然、個人の感想なのだから『トヨタ・クラウン』に対して個人が何を思うのも自由だ。筆者はこの主張を以てクラウン・オーナーを全否定してもいない。

その男、反警察思想につき

それはさておき、今回パトカーに自分のクラウンを衝突させた彼は、今年2月ごろまではその『警察は模範的』というような一方的な賛美とも取れる思想を持っていたが、3月ごろ、突如として『パトカーは好きだが、警察は好きではない』と『反警察思想』へ翻ってしまう。

警察は国の番犬だと思っている。

だから、パトカーは好きだが、警察は嫌いだ!

出典 男のツイート

警察の役割について何を今更とは思うものの、男は上記のようにはっきりと意思表明。それでも『パトカーは』好きなんだ(笑)パトカーは好きだが、警察は嫌い(笑)

ともかく、上記ツイートのぶら下がりを読み進めていくと、詳しい経緯は不明ながらも、やはり『警察官の対応』が起因であることを感じさせずにはいられない。

きっかけは思わぬ職質(バンかけ)か。職質という警察官の威圧的な承認欲求に対して、偽りのねぎらい言葉をかけ、当局者からの『う、うちらのこと好きなんですか・・・!?』との戸惑う反応を『デュフフッ(笑)』というキモオタっぽい笑い声で流すことさえできず、パトカーは好きだが、警察は嫌い(笑)

自分が一方的に熱を上げる対象に冷たい態度を取られてしまうと逆恨みする・・というような犯行動機がストーカー事件でよく報じられるが、似たようなものなのだろうか。

『ぼくの大好きなお巡りさんに裏切られた……!こんなに警察が好きなのに!僕も同じクラウンに乗ってるのに!パトカーの写真撮りまくって広報してあげているのに!撮らせてくれるということは警察が僕のことを認めてくれてると信じていたのに!ムキーっ!もう怒ったぞ!警察を困らせてやる!一本道入っちゃいました!!我はメシア、明日この世界を粛清する。(54687)』

こんな感じではないかと推察してしまうのだが(笑)そおゆう人はいません。いずれにせよ、職務質問というか、警察官らの接客態度が1人の青年の警察組織への考え方を変えてしまったのならば、筆者の人生に一切関係がないものの、やるせないものを感じてしまう。もとい感じません。こちらの職務質問の動画では、職質対象者の女性が日本の警察官を好きになってしまうような対応を受けたというが、まさに対照的である。彼も白人女性だったならば、また違った対応だったのかもしれない。

【職質】警察官『バッグの中に見せたくないものがある?』→外国人女性『○○が入ってます』→警『すいません!』で即解放!日警の対応が世界で大バズり800万回再生

 

ともかく、彼は警察組織と対立するイバラの道を選んだかのような宣言をした。『もう警察は嫌いだから、法律を犯すことにした』という、看過できぬTweetをするに至るのだ。

男のTwitterより。

こんな書き込みをしたが最後、男はすぐさまインターネット・ホットラインセンターに目をつけられ、警察当局へ情報提供され、警察はISPに投稿者の情報開示を要請し、県警の要注意人物リストに晴れて登載(笑)されたのではないか。

犯行当日の31日、”犯行予告”や希死念慮の書き込みも

心がどうにかなっていたのだろうか。男は犯行当日の3月31日、『たすけて!!死にそう!』なるツイートも残している。まるでアレを打った漫画家(死去)の最後の書き込みの如くだが、心身への影響の可能性として、アレの有無は関係なかったのだろうか?それにしてもなぜ、権力側を嘲るような言動を普段からしていた人に限って『大切な人のために』などという言葉に感化されてアレに従っただけでなく、アレを拒んだ人を嘲ったのだろうか。

そして男は自宅のある愛知県から東京に向けて移動中であることを示唆する投稿を行う。何らかの犯行予告とも受け取れかねない書き込みとともに。

男のTwitterより。『私には悪魔がついている!負けないぞ!』という書き込み。何を意味するのか。

さらに同じ日、希死念慮を伺わせるTweetも残しているようだ。20代の不安定な時期。心に何か大きな悩みを抱えていた可能性もあったのではないか。いずれにせよ、動機の解明や、その心身に何があったのかは捜査が続いており、現時点では不明だ。しかし、現在までに男性の氏名が報道されていないことは、報道側の何らかの慮りが見て取れる。

まとめ……マニアって、こうではないか?(仮定・推論・邪推)

胸に手を当てて考えてみた。

『パトカーは好きだが中身はそれほど好きではない。むしろ嫌い』というマニアはこの界隈では何も珍しいことではないのではないか。純粋に洗練された架装の特殊車両を見て楽しむことのみに興じるマニアは多いのではないか。だから世間が『警察マニアは例外なく警察を崇め、権力に自身を重ねている』と評しても、事実はそうではないことが多いのではないか。

とは言え、嫌いだからと言って警察車両へ車を衝突させるなどの攻撃を仕掛ける行為は単なる卑劣な犯罪者や活動家ではないか。それを行う者や支持する者はこのマニア界隈に居場所はないのではないか。警察装備を遠目にニタニタ見つめているだけの善良なマニアが迷惑を被ってしまうので速やかにご退場願うのみではないか。

そしてコレは自戒でもあるのだが、マニアにとって警察との接し方は常に己の中で『確認作業』が必要ではないか。警察を一方的に賛美していないか。警察が自分を仲間と認めてくれていると勘違いしていないか。その勝手な思い込みによって、自分で自分を”警察側の人間”だとさらに思い込んではいないか。その挙げ句が、よくある公道上でのアンプを使ってのマイクパフォーマンスによる承認欲求ではないか。それは誰かのことではないか(笑)

結論的推論として、当局者側はたとえ自分たちに好意的に接してくれるマニアであっても、できれば距離を置きたい、めんどくせぇしなんか臭ぇし笑い方『デュフフッ』って気持ち悪いし付き合いたくないのが本音ではないか。どうなんでしょうか?お巡りさんとか駅員さんとかウマ娘さんなど、当局者側の皆さん!(出待ち撮影禁止)。

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