機動隊の各部隊解説!集団不法事案、テロ、ゲリラには機動隊の集団警備力で対処せよ!

都道府県警察警備部に所属する実力部隊、機動隊とは!

警察における集団警備力の中核となるのが警備部に編制された機動隊だ。その主な任務となるのが集団不法事案、テロ、ゲリラに対する治安警備、そして災害時の警備および、救助活動。また、集団警備力を活用した雑踏警備、集団警らや各種一斉取締りなどを行い、近年では振込め詐欺対策にも投入されるなどマンパワー提供にも活躍する部隊だ。

全国の警察本部の中でももっとも規模が大きいのはやはり警視庁機動隊で、第一から第九まで常設されているナンバー隊のほか、テロ対策部隊である銃器対策レンジャー部隊や各種の専門部隊も編成されている。さらには装甲車などの特殊車両をもって技術支援を任務とする特科車両隊まで持つ。

なお、SATについては多くの同府県警本部で警備部機動隊所属だが、警視庁と大阪府警のみ、機動隊からは独立しており、警備部警備第一課所属部隊となっている。

機動隊員が過去に経験してきたゲバルト

機動隊が安保闘争で左翼学生のゲバルト(暴力的活動)に対して法を執行すべく、闘いを繰り広げていた昭和43年当時、日本大学では学生たちに重さ12キロのコンクリート片を投げ落とされた機動隊員が殉職している。

また、昭和46年には新東京国際空港(現: 成田国際空港)建設予定地で行政代執行が行われた際、千葉県へ応援派遣されていた神奈川県警察特別機動隊員3名が殉職した。これが恨みとなったのか、昭和52年の三里塚闘争では機動隊側も本来、上空に仰角をつけて発射する手はずになっている「ガス筒発射器」を5メートルの至近距離から水平発射し、集団の男性メンバーの頭を狙い撃ち。

学生運動以後、学生主体の過激なデモ活動はこれ以降ほとんどないが、最近では大規模な警備事案以外でも機動隊が活用されており、振り込め詐欺の対策にも投入されている。

2018年、大量の仮装した輩が渋谷に集った渋谷ハロウィン暴動

2018年の渋谷ハロウィン暴動では軽トラが横転させられるなど近年まれに見る悪質なハロウィンとなった。警視庁では数百人規模の機動隊を導入したほか、DJポリスを出動させるなど若者への懐柔策を含んだ警戒活動に当たった。こちらは2020年の様子。

渋谷ハロウィン2020で覆面プリウスが若者らに『楽しんでんだよこっちは。邪魔すんじゃねぇ』と挑発されるも粛々と公務を執行

機動隊のスタイルと装備

機動隊の被るヘルメット

機動隊で配備されたかつてのヘルメットは、ポリカーボネートのバイザーや防弾ガラスまでついており、一般警察官用よりも防御力があった。なにしろ相手は東京大学安田講堂の上階から石やコンクリ片、さらには火炎瓶まで投げてくるのだ。投げていた連中はその後アスペを活かし、国家公務員として中央省庁にちゃっかり奉職。その当時、公務員採用の際の身辺調査がないがために起きえた珍事だったという。

現在の機動隊員には新型が配備されており、耳当てや襟元までガードするプロテクターやポリカーボネート製のバイザーも付属。暴徒からの投石攻撃から顔面を守る。

写真は機動隊員の着用する防弾性のない暴徒鎮圧用ヘルメット。

機動隊の武装

機動隊の武装といえば、大盾に警棒や警杖、それに催涙ガス銃である。警察ではガス銃をガス筒発射器と呼ぶ。

安保闘争当時、出動する機動隊員のスタイルと言えば、出動服と呼ばれる濃紺の上下に編み上げ靴、コテ、ポリカーボネート製のバイザーがついたヘルメットなどを着用し銀色の大盾を持った姿が有名だった。現在でも機動隊は雑踏警備での出動では出動服を着て出動靴を履く場合が大半だが、当時に比べれば、素材の耐久性向上などで、進化している。

実際の警備活動に出動した機動隊員。ライトブルーの出動服に身を包むが、けん銃は着装しない。

これは通常の警察官の制服ではなく、特殊服として規定されている。

機動隊員は多くの場合、雑踏警備でけん銃を携行しない。

これらのスタイルで盾を持ったり警棒や警杖を携行し雑踏警備に従事する機動隊員は多くの場合、けん銃を携行しない。

大規模なデモ活動では催涙ガス銃を携行するが、近年では安保闘争のような規模の事案はほとんどないので、公開訓練程度でしかお目にかかれない。ただ、場合によっては交番などの地域警察官同様に活動服を着用し、警備などに従事する。なお活動服の場合、機動隊員は襟元にサクラのバッジがつくので、それが区別の一助になっている。

機動隊出動服ベルト (110cm)

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