記事内の引用について エスハイ@esuhai1991pさんより
ラグジュアリーに拘るハイセンスな人に支持されているカーアクセサリーブランド『D.A.D(ギャルソン)』。みなさんも運転中に一度は前を走る軽自動車やヴェルファイヤのリアウインドウにこのような個性的なステッカーが貼られているのを見たことがないだろうか。
乗っているのは骨を咥えたかわいい犬のイラストが描かれた圧の強い高機能スポーツウェアを着用しているハイセンス系ファッショニスタの方々であることが多いともされ、特別なプレミア感とスタイリッシュな攻めのデザインで幅広い世代から支持を得る『D.A.D』は株式会社ギャルソンが展開する自動車向け”ラグジュアリー”ブランドだ。
そのようなカーラグジュアリーブランド界の無双将軍ともいえる『D.A.D』のステッカーを愛車に貼ってドレスアップする嗜みは、ことに80年代の後半をミニ四駆のデカール・カスタムとチャリの改造で過ごした筆者のような氷河期世代のあの少年時代にも通づるものがある。いやあ、デカール・カスタムって本当にいいものですね。
ともかく、想像してみて欲しい。マイヤンの方々御用達の『D.A.D』ステッカーが、公用車であり緊急車両である警察の覆面パトカーに貼られていたら・・・・?
思わず二度見する!?ギャルソン覆面パトカー
珍色や珍種、そして珍装飾品を用いて一般車両に偽装する一部の覆面車両は、欺くという意味では一定の効果もあるが、逆に一度覚えられるとバレやすくなる双刃の剣である。
だが、敢えてそれをやるという関係者の心意気は汲むべきではないだろうか。実際に『D.A.D』のステッカーをリアウインドウに貼ったアリオン覆面パトカーが福岡県警に登場して話題となっているのだ。まさかのギャルソンカスタム警察車両。
早良PS刑事課
アリオン覆面覆面らしからぬギャルソンカスタムの一台です。
グレードエンブレムレスで、DADステッカーやレッドエンブレム、TRDドアエッジモール、赤色エアバルブキャップなど、内外装共に涙ぐましい努力が見受けられます。
セレナとかでやればまだソレっぽかったのに。おしい。 pic.twitter.com/sapTt4Xw08
— きゅいまる (@kyuimaru) November 22, 2021
いかついフルスモークのリアウインドウの上部中央に注目。どういうわけか『D.A.D』の文字がえも言われぬ『圧』を醸し出し、地味な大衆セダンのアリオンが上質なラグジュアリーを主張している。お客様、圧が強すぎますってやつだ。鉄チンホイールで無骨感をアゲつつのルーフ中央の謎ポッチも、見る人によっては”舐めプでチョッカイかけると火傷しそうな人が乗ってそう……”と思わせるに十分な危険な”ヤンチャ感”の盛りに貢献している。
2021年当初は控えめな『D.A.D』のステッカーとTRDドアモールくらいのみだったこのアリオン捜覆。ところが、2022年、さらにステッカー・チューンをマシマシ。
「DAD 覆面パトカー!」
福岡県警のご当地パトに遭遇!
他にもレッドエンブレムやTRDドアモールなどなど、拘り仕様!
なんと、ステッカーを貼った方とお話もできて、ちょっとした裏話も聞けました!
(所持品チェックを受けながら^^) pic.twitter.com/0SEHdaUVFW— エスハイ (@esuhai1991p) November 15, 2022
今度は結婚成功者の証したる『Kids in car』のサインで日本国民として義務を果たした誇りのお気持ちを主張しているのもニクイ点だ。まさに『どうしてこうなった?』感が強い異色の福岡県警の署用捜査用車。
ともかく、カッコいいステッカー・チューンされたこのアリオンをHKFMや最新のデジタル警察無線システム、防弾チョッキ、さすまた、巡査部長昇任試験問題集(2022年版)を秘匿装備した警察の覆面車両といったい誰が思うだろうか。誰なんだ。
5ちゃんねるの反応
覆面パトカーのネタで5ちゃんねるにスレが立つのは不名誉な事故ばかりが相次いだ昨今だが、特別な装いでバニティビューティしてしまったこの福岡県警のギャルソン覆面でスレが立った。当初は意外と好意的な意見が多いのかと思っていたが、冷静に見返してみると、そうでもないようだ。
https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/news/1668553160/l50
『はい』とか『わかりました』とかの従順なレスの他、『もっと強調が必要である』との声、『だいすけシールの何が彼らを魅了するのか』という哲学者の声、『アリオンにチンピラシールつけてるやついないだろ』とか『乗ってるお巡りさんは犬が骨咥えたジャージ着てんの?』という残念な声、『ホイールにセンターキャップ付けずに錆びたシャフト見せてるのが頭悪そう』という警察業界の慣行を知らぬ声、『油断させるならプリウス覆面のがよくないか』という提案者、『D.A.D貼った覆面までやられたらさすがにむずかしい。やりやがるな福岡県警』という称賛の声があった。
ステッカー・チューンを行う覆面パトカーは意外と多い
いかがだったろうか。ドチャクソかっこいいハイセンスなステッカー・チューンの覆面パトカーというキワモノの存在。
自己主張強い車には絶対近づきたくねえ南無阿弥陀仏という心理が周囲のドライバーに少なからず働く。それが『ステッカー・カスタム』の本随だが、車体にこのようなステッカーを貼ることで一般車両に擬態する覆面パトカーは全国的に珍しくない。なお、『D.A.D』ステッカーを捜査車両に貼った事例は他の県警でも行われており、福岡県警が唯一ではない。秋葉原事件で現場に臨場し話題となった警視庁の覆面パトカーには『HKS』ステッカーが貼ってあった。
余談だが、オーストラリアの警察では世界で人気の『MyFamily』のステッカーでカスタムし、一般車両を装った覆面パトカーで交通取り締まりを行い、それをSNSで拡散され、多くの人々から反感を買ってしまった事例がある。以下の記事を参照されたい。
覆面パトカーによる必要以上の”一般車両擬態”という行為は、お国によっては全く受け入れられない場合もあるなかで、日本の覆面パトカーは独自に進化しているのか?興味深い事象である。