東京大雪でパトカーが塩カルを撒く姿にネット上では『黄色い車じゃなくて白黒の車で!?』と驚きの声!

※バナー画像の出典 ツイッター

2022年は昨年末から全国的に続く大雪の中での正月となったが、東京では1月6日、4年ぶりの大雪警報が発令となった。

気象庁からは12時間の降雪量は最大10センチに達する見込みと発表されたほか、雪の影響で国内線は100便以上が欠航した。

そんな中、都内と思われる場所で興味深い光景が目撃されたようで、あるツイートが話題となっている。

警察のパトカーによって塩化カルシウムが散布されている状況を撮影した一枚がツイートされたのだ。

現在、当該ツイートには2万を超えるいいねがついており、その”イレギュラー”な警察車両の運用と、警察官の出動理由に多くの人が関心を寄せている様子だ。

どうやら現場は神田駿河台(新御茶ノ水)近辺のようで、撒いているのは警視庁の車両と見られている。

塩化カルシウム、通称『塩カル』と言えば、北海道や東北地方ではお馴染みの冬期間路面に凍結防止のために散布される融雪剤だ。

 

塩カルは融雪剤として優れているが、金属に腐食をもたらす特性があり、ドライバーにとっては車の車体が錆びてしまうため、どちらかといえば、心強いが嫌な存在だ。

が、東京のような本来積雪地ではない首都圏では馴染みがないかもしれない。

写真ではルーフ上部に電光掲示板を備えたワンボックス型の警察車両の後部ハッチバックを展開した上で、後部に乗り込んだ警察官とみられる人物が数名、園芸シャベルのようなものを使って、塩化カルシウムを路上に散布している姿が。

ネット上ではこのような光景を初めて見たとか、散布車両を予算的に持っていない地方では合理的などの声のほか『散布車がない中でありがたい』と警察官への労いの言葉や『え?手撒き。。。。。』、『現場猫案件』などと警察官の身を案じる声、実際に散布作業の経験がある人からは「昔トラックの後ろからこの方法で撒いた事有る」とか『都会の人は手際がなってない』などの声があるほか、このように警察車両の応急的運用がなされる姿は珍しいためか『ジャパンなの?ロシアじゃなくて?』など、困惑の声もあるようだ。

本来、融雪剤散布作業は国道なら国土交通省の地方支分部局である北海道開発局や地方整備局、またはそれらから発注を受けた業者が凍結防止剤散布車などを使用し、大掛かりに行うほか、高速道路ではNEXCOが行う。いわゆる”黄色い車”による作業だ。

したがって、警察車両及び警察官が行うのは非常に珍しいと言えるだろう。

一方で、警察がこのように車両の後部ドアを開放した上で、”手作業”による融雪剤散布を行うことに『道路交通法違反ではないか』との声もあり、賛否両論だ。実際に道路交通法上第71条第4号「自動車の運転者の遵守事項」に以下のような規則が明記されている。

乗降口のドアを閉じ、貨物の積載を確実に行う等当該車両等に乗車している者の転落又は積載している物の転落若しくは飛散を防ぐため必要な措置を講ずること

出典 宝池自動車教習所(公式サイト) https://www.takaragaike.co.jp/doukou/s0404.htm

また一方で、都内のある場所では一車線を規制した上で、大量の警察官が人海戦術で除雪作業をしていた姿も目撃された。

警視庁では今回の大雪に最大限の対応を行なっているようだ。

積雪地では毎冬、建設や土木業者が行政から除雪業務を受注しており、その従業員や重機が対応に当たるものだが、積雪地ではない都内ではそのような人員を予算をつけて毎年確保することが難しいためか、警察官が応急的対応を担ったことが人々を驚かせたようだ。

だが、警視庁の雪害対応を巡っては『警察の仕事ではない』という一部指摘もあるようだ。

警察官による道路への融雪剤散布について、武蔵野市議会議員の下田大気氏は以下のようにツイートで指摘してる。

いずれにせよ、”警察車両のイレギュラーな運用”という事象には多くの人々が多大なる関心を寄せ、議論も生じた様である。